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スーパーのお米の話

最近、スーパーなどで精米が品薄になっているところがあり、販売制限を行う店舗もあるようです。私などは、朝食はやはりご飯でないと1日のパワーが出ない感じがします。私たちの主食であるお米が手に入りにくい状況は、正直びっくりしますね。


なぜこういうことが起きるのでしょうか? 去年の猛暑と渇水により市場に出回る量が減った要因、一方お米の消費量が増えている要因、今月の南海トラフ地震の注意報による買いだめ増加の要因などが言われています。


しかし、来月になれば、新米の出荷が本格化するため、状況は落ち着いてくるのではないかと農水省の担当者は述べているそうです。冷静な対応が必要だと思います。


SNSなどで、そのような品薄の現状をリアルに知ることができます。非常に便利ですが、不安を煽るような不確かな情報を目にしてしまうこともあります。世の中の人々の間で、次々と伝達される不確かな情報やその伝達行為は「流言」(rumor)と言われます。


現代心理学辞典によれば、似た概念に、ゴシップ(gossip)、デマ(demagogy)、都市伝説(urban legend)があると書いてあります。ゴシップは身近な個人情報、デマは意図的に流される虚偽の情報、都市伝説は娯楽的・教訓的な民間説話と説明されています。


流言の場合は、意図的に間違った情報を流す意図がなくても、人々の不安感やバイアス(先入観や偏見)にもとづいて、内容が誇張された方向へシフトすることが多いと感じられます。伝言ゲームなどによく喩えられますね。とくにSNSを使っている人は、すぐに内容を鵜呑みにしない態度(批判的思考)が必要であると今や多くの人が語るようになっています。


カウンセリングでは、不安感への対処が話題にされることはよくあります。これには多様なアプローチの仕方があり、気をそらす方法を考えたり、ものごとの受けとめ方を見直したり、過去の出来事との関連を調べたり、より落ち着ける環境を探したりします。


世の中の情報とのつきあい方を見直すのもその一つになりえます。今の時代は、情報との向き合い方を意識的にコントロールしないと、不安感を増大させてしまう場合もあると思います。しかし、どうしても必要な情報もあり、情報源から完全に離脱して生活することもできません。


こういうテーマで相談をされたい方も、よければ来談をお勧めしたいと思います。個人の事情に合った方法を一緒に考えていくことができます。


参考文献

吉田通夫、砂本紅年(2024/8/21) お米が売ってない…これいつまで続くの? スーパーを回って聞いてみた アキダイ社長「解消するのは…」 東京新聞Web

現代心理学辞典 有斐閣


                            (サギ)

 

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