ある日、パソコンの読み込み動作が遅いので、いろいろと原因を調べていました。
設定を変えたり再起動したりして様子を見ましたが、なかなか改善しません。皆さんもご経験があると思いますが、パソコンが思うようにサクサク動いてくれないと、フラストレーションが溜まるものです。
パソコンに詳しい人なら皆知っていると思いますが、タスクマネージャーという機能があります。パソコン内部のどんなアプリやプログラムがどの程度動作しているかを一覧で把握することができます。
ふとその内容を見てみると、意外にもある部分がバックグラウンドで動いていることが判明しました。この動作が、他の作業を遅らせているのだと見当がつきました。
人間も、その心の内部に葛藤を抱えていると、外面的な適応に多くのエネルギーを割けなくなることがあります。そんなことを連想しました。政治に例えると、国内に突発的な問題が発生して、大臣の外遊が中止されるようなことです。
臨床心理学的には、たとえば不登校やひきこもりの事例のなかには、そのようなメカニズムが推測されるケースも見られます。学校や会社に行けなくなることの背景に、家族間の課題などが隠れていることがあります。本人はその課題と悪戦苦闘していて、とても勉強や仕事をする余裕がない状態です。
やはりそのようなケースでは、カウンセラーとしては当事者の内面で格闘されているタスク(葛藤)への想像力や、それに対する理解がなければ、ただの表面的な対応になってしまうように思えます。
人間の場合は、便利なタスクマネージャーが使えないので、カウンセリングなどで丁寧にお話を聞きながら見当をつけていくことが必要です。
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