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学校復帰だけが不登校の解決ではないことを知っておきましょう

 時の経つのは早いもので、学校で新年度が始まったと思ったら、もう梅雨に入りました。お子さんはどのような学校生活を送っていらっしゃるでしょうか。そろそろ登校渋りや、学校を休みがちになる子どもが出てくる時期ですが、いかがでしょうか。


 ところで不登校への国の考え方は以前とはずいぶん変わってきています。2016年に「教育機会確保法」(資料1)が成立し、「学校復帰が不登校のゴールではない」とする考え方にシフトしたのです。以前は不登校への対応といえば、学校へもどすことが良いとされていましたが、「必ずしも学校復帰を目指さなくてよい」と言われれば、親御さんの気持ちはずいぶんと軽くなるのではないでしょうか。ただ一方で、学校へ行かなくてもよいのなら、どこに向かって不登校を解決していけばよいのだろう?という思いも抱くでしょう。解決の方向は人それぞれ、という考え方がかえって親の判断や責任の重さに繋がることも懸念されます。

 

先に挙げた法の中で、国は不登校の子どもが必要としている支援を提供することを保障していますが、学校以外に子どもの居場所がまだ少ないのが現状です。適応指導教室(市町村の教育委員会が運営)、オンライン上の公立フリースクール(千葉県教育委員会は“エデュオプちば”(資料2)を今年度から始めました)、民間のフリースクールのほかに、塾や習い事が子どもの居場所になるかもしれません。子どもが学校へ行かなくなったら、まずは家庭で安心して過ごせるように待ち、上記のような資源の利用を検討してはいかがでしょうか。

 

登校しぶりや不登校に家庭だけで対応しようとすると、親が子どもを責めてしまったり、親子ともに気持ちが行き詰まったりしてしまいがちです。家庭で抱えこまず、担任の先生やスクールカウンセラーに相談したり、他機関のカウンセリングを利用しながら、対応を一緒に考えてもらいましょう。第三者の視点が入ると、子どものことが客観的に見えてきたり、余裕を持って子どもと関わったりすることができるでしょう。


 

 




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