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春は「新しい」ことが始まる季節

4月です。年度が新しくなり、新しい環境で過ごされている方も多いでしょうか。進学や就職、転居など外から見てもわかりやすい大きな変化を迎えられている方もいらっしゃると思います。また、「部署はそのままだけど、仕事内容が変わった」「4月からは役職や役員を引き受けるので、なんとはなしに気分が違う」など、環境はそのままにご本人の中では大いに変化を感じているということもあるかと思います。

 

人間には新しい環境に順応する力がありますので、徐々に新しいやり方を取り入れて、慣れていかれる方が多いと思います。 新しいやり方を取り入れるというのは、例えば「今までは電車通勤だったけど、転居して自転車通勤も可能になった」→「新しく自転車と通勤用リュックを買おう」とか「部署が変わって打合せの数が増えた」→「新しく予定管理ソフトを使ってみよう」など、今までとは異なる道具ややり方を取り入れることです。《今の自分に最もフィットするやり方に変えていく》ことや、便利なやり方を求めて新しく試行してみることは、楽しみでもあります。

 

しかしながら、今までのやり方を手放すのが簡単ではない場合もあります。例えば、スポーツ選手や楽器演奏家が、急に競技フォームや演奏スタイルを変更する、というのはそう簡単にできることではないと推測できます。体の故障などこれまでのスタイルを変えざるをえない理由があったとしても、現在のやり方を変えることにはためらいや躊躇もあるでしょうし、苦労して身につけたフォームやスタイルであればなおさらです。今までのやり方でそれなりの成果を出していた場合は、新しいフォームやスタイルに変えても同じように成果を出し続けられるか不安かもしれません。スポーツ選手や演奏家ほどではないにしても、新しい環境では、そういった「今までのやり方を手放すなんて無理だ」という不安や抵抗が刺激されるものですが、意外にも人間は柔軟であり、順応/適応する力・成長する力が備わっていますので、しばらくの試行錯誤の後に徐々に新しいやり方を習得していくケースが多いということも、ぜひ覚えておいていただきたい事柄です。

 

4月というのは、新しい環境に順応/適応するために、新しい環境からのさまざまな刺激に触れながら今までやってきたやり方を少しずつ変更していくという、よく考えると複雑な作業を求められる時期でもあります。どうぞ慣れるまでの間は、無理せずご慈愛いただきながら一歩ずつ進まれることをお勧めいたします。もしも、しばらく時間をおいても順応/適応が進まないというような場合には、何かお役に立てることもあるかもしれませんので、カウンセラーにお声かけいただけましたら幸いです。

 



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