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私のアプローチ①

更新日:2019年9月3日

 みなさんこんにちは。しまうまカウンセリングでカウンセラーをしている望月です。数回お時間を頂いて、私のカウンセリングで用いているアプローチや心理療法についてお話をさせて頂きます。このブログを通じて、少しでもカウンセリングに対する敷居が低くなって、より皆さんのお役に立てれば嬉しいなぁと思いながらこの文章を書いています。

 どちらかと言えば、私はカウンセリングの技法とかアプローチとかを学びに行くのが好きなカウンセラーだと思います。もちろんこれまで学んできた中で、皆さんが普段用いているスマホや携帯電話のように毎日頻繁に使っている(もちろんスマホも携帯もそんなに使わないわという方すみません。)ものもあれば、我が家で眠っているフードチョッパーのように年に数回しか使わないけれどもとても重宝しているものもありますし、中には部屋の片隅で眠っているとある健康器具のように全く使わずに埃を被っているものもあります。その中でも今回は私にとっての一番馴染みの深い解決志向アプローチ(解決志向ブリーフセラピー)通称SFA(SFBT)についてお話をさせて頂きます。

 そもそも私がこのお仕事を始めるに当たって身近だった技法は精神分析というカウンセリングや心理療法の中で最も歴史の深いものでした。当時の私の先生が精神分析を行っており、それを習っていずれはそこでお仕事をということでこの技法を学んでおりました。ところが、色々(すったもんだ)ありまして、結局カウンセラーとしてお仕事をさせて頂く時にはその先生の所ではなく、全く別の場所で精神保健領域の電話相談や女性相談の仕事をすることになりました。そして、その時にそれまで習っていた精神分析が、その職場ではあまりなじまないことに気がつき、そこで思い出したのがSFAでした。

 SFAは大学院時代に森先生という素晴らしい先生に教わっていたのですが、当時の私にはあまりピンとこず部屋の片隅ではなく、頭の片隅に眠っていたものだったのです。しかし、短期間である程度の結果が求められる現場に出たときにSFAが役に立つかもと思いつき、幾つかのワークショップなどに出てみました。その結果、私の思いつきは当たっていたようで、SFAは当時から今まで私にとってはなくてはならないとても大切なアプローチになっています。

 では、SFAとはどんなアプローチでしょうか。クライエントさんや後輩の心理士などに聞かれた時、SFAは問題の原因を探るのではなくクライエントさんの望む解決を共に作っていく、クライエントさんの変化のお手伝いをするアプローチだよと答えています。問題の原因を過去の生育歴に見出す精神分析とだいぶ違う視点を持っています。SFAには幾つか重要な視点があるのですが、私の大好きな視点は「未来は創造されうるものだし、かつ、交渉しうるものである。」という、アメリカのイボンヌ・ドラン先生からお教え頂いたものです。あまり好きすぎて私のブレスレットには「 Future is negotiated and created. 」と彫ったものがあるくらいです。未来は作れるし、交渉可能なものだと言われると私はとても勇気がわいてきます。たとえ部屋の片隅で眠っている健康器具がいくつあっても、交渉次第では細マッチョ(今は言わないですかね?)な私になれるかもしれないのです。そんな風に、たとえどんな過去や現在があっても未来は作れるのだと言う思いでこのお仕事をさせて頂いております。皆さんの望む未来を作るお手伝いができれば大変嬉しいです。

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