この前の土日は第67回日本催眠医学心理学会の大会が立命館大学にてオンラインで開かれた。これまでとはまた一味違った興味深いテーマと発題であった。
私としては特に自由エネルギー理論が面白かった。全ての認知行動科学を統一する理論になるかもしれないという。
それが大風呂敷で終わるかどうかはさておき、一昔前にも一般システムズ理論が統一理論として華々しく登場し、フィードバックシステムの構造を提示して、やがては家族療法にも応用されたりした。今回の自由エネルギー理論も同様なフィードバックシステムの制御の問題なので、臨床での応用可能性は大いにありとあてこみ、早々と「自由エネルギー臨床」を自称する所存である。(名前だけだとめちゃくちゃ怪しいが、、、)
かと思ったら、その中で重要とされる「世界モデル」はアドラーのライフスタイル理論にかなり似ているように思われ、自由エネルギー理論をもってしてもアドラーを突破できないのかと落胆した。日頃から、人生観や世界観はどうなのと言っているのだが、今度からライフスタイル理論を説明するときに、世界モデルという用語を使わせてもらうつもりだ。
世界モデルはAIにおいても必要なことのようで、結局、局所的な認知ではなく、世界をどう見ているかという大局的かつ全体的な認知システムもしくは認識論まで考えていかないといけないようである。
人間は無意識に動かされているのではなく、世界モデル(=アドラーのライフスタイル)によって動いているのだ。
さて、間髪入れずに、明明後日の日曜は個人心理学会の大会だが、私は青沼先生にくっついてエンカレッジシートのワークショップをさせていただく。エンカレッジシートも学級という集団における世界モデルを修正する手法だと自由エネルギー理論で説明できそうだが、時期尚早につきこのくらいにしておく。
https://www.gakuji.co.jp/archive/book/978-4-7619-2325-9.html
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