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行動的な自分探し 

 自己理解を深めたり、人生の方向性を見出したりすることは、「自分探し」などと呼ばれることがあります。若い世代の人たちはさまざまな体験をして、この自分探しの実験をしていると考えることもできます。また、生活や仕事で何らかの壁に当たったとき、事態を好転させるために自分自身を振り返る作業を始めるような場合もあるでしょう。


「自分探し」というと、もっぱら日記をつけたり、本を読んだりすることを連想する人も多いかもしれません。確かにそのような方法も、効果的な場合もあります。ただ、いつも良いことばかりではなく、考えすぎてしまって気が重くなったり、内省的になりすぎたりして、普段の活動が停滞気味になる人もいるかもしれません。


じつは、自分探しはもっと行動的な方法で行うこともできます。たとえば、楽器の演奏を習ったことがない人が、ふとギターの練習を始めてみたとします。そうすると、コードというものがいろいろあることを初めて知ったり、わりと簡単に弾ける曲を見つけたりします。また、自分が意外に興味を持って継続できることがわかったり、プロの演奏を聴きに行く意欲が出てきたりします。


そのような発見は、「やってみないと気づけない」ことであることが多く、「行動による自己発見」と言うこともできるでしょう。皆さんも、行動を起こしてみて自分を知ることができたエピソードが、たくさんあるのではないでしょうか。英語では、You never know until you try. (ものは試し)と言うらしいです。


内省的な振り返りが過剰な人は、行動による自己発見もあることを、もっと意識してみてもいいかもしれません。もっとも、行動することは得意でも、考えることが苦手という人は、逆に内省的なやり方に目を向けてみてもいいかもしれません。今の自分にはどっちがいいのかわからない人は、今度カウンセラーに聞いてみてもいいでしょう。ふとした疑問でも何でも、カウンセリングで話題していくことが可能です。


                                 ( エナガ )

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